温座秘宝陀羅尼絵 亡者の支度や松明、先導などを行っております。
温座秘宝陀羅尼絵
温座秘宝陀羅尼絵は江戸中期から伝わる年間で最も厳粛な行事で昼夜途切れることなく観音秘密供養法という修法を168座行います。修法が1座終わるとすぐに修法者が交替して修法を始め、座が冷える間もないため「温座」と呼ばれる。「観音秘密供養法」を修することから「秘法」であり、修法が行なわれる本堂内陣の一室は幔幕で覆われて、最終日まで外部からはうかがえない。そして、一座終わるごとに、『千手千眼観世音菩薩広大円満無碍大悲心大陀羅尼』と『観音経』を唱えることから、「陀羅尼会」の名がある。この長い修法では、「天下泰平」「玉体安穏」「五穀豊穣」「万民豊楽」など、世界平和や日本国全体の幸福が祈願されます。
最後の修法が行なわれている壇の脇では、曠野(荒れた土地)に住むといわれる魑魅魍魎(さまざまな化け物)や餓鬼(亡者)に対して供物を施すための修法「曠野神供」が修され、供物(餅)は、「錫杖師」「神供師」という役目の2人の僧によって境内の外れにある銭塚地蔵堂境内に掘った穴の中に投入される。
道場内で、天皇陛下に献上する「玉体安穏」祈祷札と、皇太子殿下に献上する「尊体健全」祈願札などの加持が終わると同時に、堂内の明かりが全て消え、壇上に積まれた仏具が大きな音を立てて崩される(「破壇作法」)。すると、本堂裏手から手に松明を持った鬼が2人現れ、本堂正面階段を下りて、境内を駆け巡ったのち、銭塚地蔵堂へ向かう。鬼は、供物を投入した穴に松明を投入し、全ての行事が満了する。
弊社ではこの亡者の支度や松明、先導などを行っております。